『NHKプロフェッショナル仕事の流儀 「石岡瑛子デザイナー スパイダーマン」(再)』「デザイナーの石岡瑛子さんは、映画「ドラキュラ」でアカデミー賞衣装デザイン賞を獲得、映画・舞台・オペラから、サーカス「シルクドソレイユ」や北京オリンピックの開会式まで、様々なデザインを手がけ、世界的な名声を獲得しています。今回のNHKプロフェッショナル仕事の流儀では、製作費用65億円の超大作・全米注目のブロードウェイミュージカル「スパイダーマン」のコスチューム・デザインに全身全霊取り組む石岡瑛子さんに密着しました。」
「NHKプロフェッショナル仕事の流儀【石岡瑛子デザイナースパイダーマン】詳細情報」さんより。
石岡瑛子さんは、東京芸術大学卒業後、資生堂でグラフィックデザイナー・アートディレクターとして活動した後に独立、パルコや角川書店などの広告で1970年代の日本で活躍したものの、自分が何をデザインしたいのかわからなくなり、40歳の時、事務所を閉鎖して仕事を全部辞め、ニューヨークに行きましたが、石岡瑛子さんの作品集を見た映画監督のポールシュレーダー氏に声をかけられ、三島由紀夫映画で美術を担当したことがきっかけで、1980年代から活動拠点をニューヨークに移し、メディアに限定されない分野で国際的に活動しています。
●石岡瑛子さんが仕事で唱える3つの言葉
・Original…誰にもまねできない。
・Revolutionary…革命的な。
・Timeless…時間を超える。
地方のチラシなどを作っていた名も無き広告デザイナーには、想像もつかないような、電通だとか、世界的企業の広告物を扱うアートデレクターのおひとりが、石岡瑛子さんだった。 全国のTVCMや雑誌に作品が載って、名も売れている。
それなのに、どうして辞めてしまったんだろうと思ったけど、石岡瑛子さんには、そんなのでは、まだまだ力量が発揮できなかったのだ。 でも、「1ミリが、世界を変える」 というのは、私にも解る。 仕事経験が長くなればなるほど、妥協をしなくなる。 「ここを0.5ミリ詰めて・・」 などと、後輩たちに指示したものだ。 それが、プロというものだろう。
石岡瑛子さんは、スパイダーマンの衣装の発色を完璧にしようとしていた。 青と赤の部分の発色効果が布によって違うけれど、縫い目があってはいけない。 例え舞台衣装でも。
蜘蛛女のお尻のハサミも絶対に外せない。 8本足の蜘蛛女たちの衣装にも、修正したい所がある限りは、妥協しない。 修正費がかかりすぎると言われてもプロデューサーに交渉する。
「目隠しされた馬のように走り続けています。寝ていたい人には、理解できないでしょうけど。」 と仰っていた。 だって、才覚と力量があり、映画やミュージカルの衣装デザインだなんて、夢のような仕事ができたら、そうなるだろうなぁと思う。
73歳は、まだまだ若くて、もっともっとお仕事をされたかっただろうと思う。でも、すごい功績を残された素晴らしい人生!拍手喝采でお見送りしようと思う。
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NHKプロフェッショナル仕事の流儀 「石岡瑛子デザイナー スパイダーマン」(再)
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